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改正のポイント

IP化の進展に伴う電気通信回線設備及び端末設備の変化・発展を受け、工事担任者規則の改正省令が平成17年4月22日に公布され、8月1日から実施されました。

今回の改正は、時代の要請に対応する形で、資格者証の種類と工事の範囲が全面的に見直されたもので、工事担任者資格制度に関する改正としては、大幅な改正となっています。

工事担任者資格者証の種類と工事範囲の改正

アナログ電話及び総合デジタル通信サービスに関わる接続を工事の範囲とするAI種、ブロードバンドインターネット等デジタルデータ伝送に関わる接続を工事の範囲とするDD種が創設され、その規模等により、それぞれ第1種、第2種及び第3種に区分されています<図表1>参照(工事担任者規則第4条)
なお、制度改正後においては、一部例外を除き、改正前の資格区分による資格者証の交付は行わないこととされ、また、改正前の資格者証についてはその名称及び工事範囲において、従来と変わらず今後も有効な資格とされています。例えば、デジタル第3種資格取得者は、改正後においても従来どおりデジタル第3種の範囲の工事・監督が可能です。 (工事担任者規則附則第2条第1項)

図表1> 改正資格者証の種類と工事の範囲
資格者証の種類 工事の範囲

AI第1種

アナログ伝送路設備(アナログ信号を入出力とする電気通信回線設備をいう。以下同じ。)に端末設備等を接続するための工事及び総合デジタル通信用設備(注)に端末設備等を接続するための工事。

AI第2種

アナログ伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(端末設備等に収容される電気通信回線の数が50以下であって内線の数が200以下のものに限る。)及び総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事(総合デジタル通信回線の数が毎秒64キロビット換算で50以下のものに限る。)。

AI第3種

アナログ伝送路設備に端末設備を接続するための工事(端末設備に収容される電気通信回線の数が1のものに限る。)及び総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事(総合デジタル通信回線の数が基本インタフェースで1のものに限る。)。

DD第1種

デジタル伝送路設備(デジタル信号を入出力とする電気通信回線設備をいう。以下同じ)に端末設備等を接続するための工事。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。

DD第2種

デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒100メガビット以下のものに限る。)。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。

DD第3種

デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒100メガビット以下のものであって、主としてインターネット接続のための回線に限る。)。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。

AI・DD総合種

アナログ伝送路設備又はデジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事。

(注)「総合デジタル通信用設備」とは、電気通信事業の用に供する電気通信回線設備であって、主として毎秒64キロビットを単位とするデジタル信号の伝送速度により、符号、音声、その他の音響又は影像を統合して伝送交換することを目的とする電気通信役務の用に供するものをいいます。これは、いわゆるISDNのことを示しています。

資格試験の科目内容の見直し

今回の改正で、見直しが図られた試験科目内容の主な改正点を<図表2>に示します。「情報セキュリティの技術」、「セキュリティ関連法規」などがAI種、DD種に共通して新たに追加されました。また、AI種では、「総合デジタル通信に関する技術、法規」の追加、DD種では「IP技術、新サービスに関する項目」の充実が図られています。(工事担任者規則第7条)

<図表2> 試験科目内容の主な改正点
図表2

改正前の試験における一部科目合格者の試験科目の免除

改正前の試験における一部科目の合格者は、新資格の試験を受験するに当たって、新資格における一部科目の試験免除を受けることができます(科目免除の有効期間中に限ります)。ただし、この場合において、「端末設備の接続のための技術及び理論」の試験科目の免除を受けて合格した場合は、旧資格の資格者証(アナログ第1〜3種、デジタル第1〜3種、アナログ・デジタル総合種)が交付されます。(工事担任者規則附則第2条第2項、第3項)
なお、旧資格保有者にも、新資格の試験を受験するに当たって、一定の科目免除が行われます。(工事担任者規則附則第2条第4項)

その他の主な改正事項

知識及び技術の習得に関する努力義務
工事担任者に必要とされる技術は今後急速に変化すると想定されます。工事担任者はこれらの変化に対応するために、常に新しい知識や技術の習得を図る必要があることから、「工事担任者は、端末設備等の接続に関する知識及び技術の向上を図るように努めなければならない」旨の努力義務規定が、今回新たに盛り込まれました。 (工事担任者規則第38条第2項)
学校等の認定の経過措置
制度改正時に認定を受けている学校等は、改正後の規則に基づき認定を受けているものとみなされます。
(工事担任者規則附則第2条第14項、工事担任者の学校等の認定の基準附則)
実施時期
平成17年度第2回試験が、改正後の最初の試験となります。

工事担任者制度について
工事担任者については、電気通信事業法第71条第1項において「利用者は、端末設備又は自営電気通信設備を接続するときは、工事担任者資格者証の交付を受けている者(以下「工事担任者」という。)に、当該工事担任者資格者証の種類に応じ、これに係る工事を行わせ、又は実地に監督させなければならない。」とされており、法律によりその役割が規定されています。
さらに、資格者証の種類、工事の範囲をはじめ、工事担任者に関連する事項の詳細については、上記法律に基づく省令(工事担任者規則)においてその規定がなされていますが、今回、この「工事担任者規則」の改正により、工事担任者制度の大幅なリニューアルが行われたことになります。